執筆者
やすい山ノ内クリニック
院長 安威 俊秀
経歴
- 1999年 3月
近畿大学医学部卒業 - 1999年 4月
京都府立医科大学第二内科(現 循環器・腎臓内科学教室)入局 - 2000年 4月
済生会京都府病院 循環器科 - 2004年 4月
京都府立医科大学 循環器内科 - 2006年 4月
舞鶴赤十字病院 内科 - 2019年 5月
やすい山ノ内クリニック 開院
資格・所属学会
- 日本内科学会
- 日本循環器学会
- 日本医師会認定産業医
歩いた時や階段を上った時に胸が締めつけられる、胸が重たい、みぞおちや肩、あごのあたりまで違和感が広がる。そのような症状がある時、心臓の血流不足が関わっていることがあります。狭心症は、心臓に血液を送る冠動脈が狭くなったり、一時的に強く縮んだりして、心筋に十分な血液が届きにくくなることで起こります。発作は数分でおさまることもありますが、心筋梗塞とつながりのある病気として早めの確認が大切です。
心臓は休みなく全身へ血液を送り出しており、その心臓自身も冠動脈から酸素や栄養を受け取っています。この血管が動脈硬化などで狭くなると、運動時や緊張時のように心臓が多く働く場面で血流が不足し、胸の圧迫感や痛みが出やすくなります。これが狭心症です。一般に症状は短時間でおさまることが多く、30分以上続く強い胸痛では心筋梗塞との区別が重要になります。
体を動かした時や階段を上った時、急いで歩いた時など、心臓に負担がかかった場面で症状が出やすいタイプです。心臓の血管が動脈硬化によって狭くなり、必要な血流が一時的に足りなくなることで起こります。胸の圧迫感や締めつけられる感じがみられ、少し休むと落ち着くことが多いのが特徴です。高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙などが背景に関わることもあります。
冠動脈そのものに強いけいれんが起こり、一時的に血流が悪くなることで症状が出るタイプです。動脈硬化による狭窄とは異なり、血管が急に縮むことで胸痛が起こります。夜間や早朝、安静にしている時に症状が出やすいことがあり、日本人では比較的みられるタイプとして知られています。
これまでより短い動作で胸の症状が出るようになった、安静時にも痛みが起こるようになった、発作の回数や強さが増してきたといった状態は、不安定狭心症が疑われます。症状の出方が変化してきた狭心症で、心筋梗塞へ進む前段階として考えられることがあるため、注意が必要です。いつもと違う胸の違和感がある時は、早めの受診が大切です。
心臓の表面を走る太い冠動脈に明らかな狭窄がないにもかかわらず、その先にある細い血管のはたらきに異常が生じることで、胸の痛みや違和感が起こるタイプです。検査で大きな異常が見つかりにくいこともありますが、症状が続いている場合には、このタイプが関わっていることがあります。最近では、原因がはっきりしない胸痛の背景としても注目されています。
もっとも代表的な原因は動脈硬化です。血管の内側に変化が起こり、冠動脈が狭くなることで血流が不足しやすくなります。加齢だけでなく、高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙なども関わります。
血管そのものが一時的に強く縮むことで、血流が低下して症状が出ることがあります。安静時や夜間に起こる胸痛の背景としてみられることがあり、冠攣縮性狭心症として考えられます。
高血圧や糖尿病、脂質異常症は、冠動脈への負担を重ねやすい要因です。また、喫煙、睡眠不足、強いストレス、飲酒などが症状の出やすさに関わることもあります。心臓の病気は突然起こるように見えても、日々の積み重ねが背景にあることは少なくありません。
狭心症の治療は、薬物療法を基本に進められます。血管を広げて発作を起こりにくくする薬、心臓の負担を軽くする薬、動脈硬化の進行を抑える薬などを組み合わせながら、症状の軽減と再発予防を目指します。あわせて、高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙などの危険因子を整えていくことも重要です。
薬だけでは十分な改善が得られない場合や、血管の狭窄が強い場合には、冠動脈カテーテル治療や冠動脈バイパス手術が検討されます。症状の頻度や検査結果をふまえながら、状態に応じた治療を選択していきます。
これらのような症状がある方はご相談ください。狭心症では胸以外に症状が出ることもあり、胃の不調のように感じるケースもあります。健診で心電図異常を指摘された方や、症状は軽くても繰り返している方も、一度確認しておくことが大切です。
やすい山ノ内クリニックでは、胸痛、胸の圧迫感、息切れ、健診での心電図異常など、心臓の血流不足が疑われる症状についてご相談をお受けしています。院内では心電図、24時間ホルター心電図、血液検査、レントゲン検査、エコー検査、ABI検査などを行っており、症状や経過に応じて必要な確認につなげています。
また、循環器内科の診療では、胸の症状だけを見るのではなく、高血圧や脂質異常症など生活習慣病との関わりもふまえて状態をみていきます。動いた時の胸の苦しさが気になる方、健診結果が気になっている方は、京都市右京区・太秦天神川の当院へご相談ください。